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ビジネス・ライン・オブ・クレジット(BLOC)とは?賢い活用方法をご紹介
ビジネス・ライン・オブ・クレジット(BLOC/事業用信用枠)は、あらかじめ設定された限度額の範囲内で、必要に応じて資金を利用できる事業向けローンです。このローンでは、借りた資金に対して利息を支払いながら、さまざまな返済プランから選択して返済することができます。
クレジットカードと似ており、限度額の範囲内で必要な金額を引き出し、いつでも返済することが可能です(多くの場合、早期返済手数料は発生しません)。ただしクレジットカードとは異なり、BLOCは一般的に金利が低く、現金引き出し限度額が高いという特徴があります。
しかし、この融資がビジネスのどんな場面に適しているのかについては、あまり知られていません。そこで今回は、ビジネス・ライン・オブ・クレジットが効果的に活用できる代表的な5つのケースをご紹介します。
1. キャッシュフローの乱れをスムーズに整える
仕入れ先が前払いを求める一方で、顧客が掛売りを希望する場合、キャッシュフロー(資金繰り)が一時的に滞ることがあります。そのような状況において、BLOCはそのギャップを埋める有効な手段です。
クレジットカードよりも一般的に金利が低いため、1~2か月間といった短期的な支払い繰延でも、コストを抑えることができます。必要なタイミングで資金を確保し、事業運営を安定させる手助けとなります。
2. 在庫や資材を前もって確保する
観光業やホリデーシーズン関連のビジネスでは、季節要因が収益に大きな影響を与えます。たとえば、「メイド・イン・ハワイ・フェスティバル」や「メリー・モナーク」などの主要イベントに向けて、数か月前から在庫や資材を仕入れる必要がありますが、その際に手元の資金が圧迫されることもあります。BLOCを利用すれば、繁忙期に備えて必要な物資を事前に調達することができ、キャッシュフローを維持しながら顧客の需要にしっかり応えることができます。
3. 売掛金の入金を待つ間の給与支払いをカバーする
安定した給与支払いは、従業員との信頼関係や良い人材を確保するうえでとても大切です。しかし、顧客からの入金が遅れた場合、給与支払いが滞ると、事業運営に深刻な影響を与えるおそれがあります。BLOCを活用すれば、顧客からの入金を待つ間も給与支払いを継続することができます。入金が完了したら、BLOCを返済し、将来の資金不足に備えて再び利用できるようにしておくことが可能です。
4. 突発的な出費や修繕費をカバーする
どれほど綿密に計画を立てていても、予期せぬ出来事は起こります。たとえば、配送用トラックが突然故障したり、主要な仕入先が急に事業を停止したりなど、こうした予期せぬ事態にすぐ対応できる資金があるかどうかが、ビジネスの継続を左右します。BLOCを活用すれば、このような突然の支出に柔軟に対応し、事業を安定的に維持することができます。
5. 事業拡張における資金ギャップを埋める
一般的に、事業拡大のための資金は、ビジネス・タームローン(定期ローン)などの固定型融資によって調達されます。しかし、計画の途中でコスト超過や仕様変更が発生すると、既存の融資だけでは資金が不足する場合があります。そのようなとき、BLOCを利用すれば、固定型融資とプロジェクト完了の間に生じる資金ギャップを埋めることができ、計画の延期や、最悪の場合のプロジェクト中止を防ぐことが可能になります。
責任ある借入の重要性
このように、BLOCはビジネスを経営する方にとって強い味方となりうるサービスですが、十分な財務基盤なしに過度に依存すると、事業の存続を危うくするおそれがあります。ご利用前に、金融の専門家に相談し、状況に応じた最善の方法を検討することをおすすめします。
ワンポイントアドバイス
以下の計算ツールでは、ビジネスローンとBLOCの支払額および利息の違いを比較することが可能です。
Business Loan or Line of Credit Calculator(英語のみ)
https://www.cpb.bank/calculators/business-finance/business-loan-or-line-of-credit/
まとめ
ビジネス・ライン・オブ・クレジット(BLOC)は、短期的な費用をカバーしたり、手元の資金が一時的に不足した時に、非常に有効な手段です。クレジットカードよりも一般的に低金利で、キャッシュアドバンス手数料なしに直接現金を引き出すことができるため、ビジネスローンと同等の資金規模を確保しながら、クレジットカードの柔軟性を維持できる点が魅力です。
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